2009年2月10日火曜日

②おちゃめな舞踊とエネルギッシュな音楽

バリは芸術の町と言われているようです。
農業をしている人も、1日の内数時間を農作業したら、その後は芸術活動をしている人が多いようです。絵を描いたり、木を彫ったり・・・実際、バリ島内を車で巡っていると、お店なのかただの庭先なのか、店頭で作品を作っている人 が多いこと多いこと。
さらに、バリでは毎日どこかの村でお祭りがあるくらい宗教行事もかかせないようで、神に捧げる踊りも特別なことではなく日常的なことなのでしょうか。  ↓たまたま町で見かけたお祭り。

でも現在のバリの芸能は、古来からのものとは異なり、宗教から独立して観光客用のエンターテイメント化したものを指しているそうです。オランダの植民地時代に、一時伝統文化を規制され、その後保護されて行く中で、欧米人とともに観光化された芸能が、今私たちが目にするバリの芸能だそうです。


数あるバリの芸能の中で、私が一番心惹かれたのは、“ジェゴグ(JEGOG)”。
ジェゴグとは、バリ島西部ヌガラ地方の伝統文化芸能として伝わったもので、太さ20センチにもなる竹で作られる巨大竹筒打楽器のこと。



↓これがそのジェゴグの一番大きいもの。人間が聞き取れるもっとも深い超重低音を発します。私も鳴らさせてもらいました。竹ってこんな音が鳴るんだっ(驚)

↓これは正面から見たところ。この竹筒から音が観客の方に発せられるんです。

↓これが下から覗いたところ。



↓2キロもあるゴムのバチ。



大きなジェゴグは、2人が上に乗って演奏するんです。
画像がぶれてます。↓でもそのはず。彼らは常に楽しげに体全体でリズムを取るから、一秒たりとも止まっていません。でも、みなさんの白い歯は見えるでしょうか?とにかく笑顔!!楽しくってしょうがない!!!と言う感じ。見てる側も笑顔で体を揺らしてしまうくらい。

いっちばんの盛り上がりは、競演曲。音の格闘技です。
右と左の2チームが、お互いのテクニックを出して競い合う、とっても激しくエネルギッシュなまさに音の格闘技。
↓この瞬間は、右のチームがテクニックを披露して、左のチームにどうや!!と言っているシーン。すぐさま左のチームが負けじと披露します。次第にお互いの音を消しあうかのように同時に別の音楽を戦わせます。それが心にすっごく響いてきます。
ジェゴグは、オランダ植民地時代に巨大な竹が武器になるという理由で、約30年間も演奏が禁止されてしまったようです。独立後、復活させようと立ちあがったのが、この方。↓
ガムラン楽団「スアールアグン」の団長 イ・クトゥ・スウェントラさん。
演奏後にたまたま会い、ビールをごちそうになりましたが、日本語が堪能でとてもおもしろくて力強くて“心”をとっても大切に思ってられる素敵な方でした。

そして、60歳になるスウェントラさんは、リーダー交代だ!と長男のこの方が↓これからの楽団を率いていくそうです。


日本公演も時々あるそうなので、来られた時は絶対に行きたいと思います♪


次は、人気の高い“ケチャックダンス”。
これはとってもコミカルでおちゃめなダンス。ダンス?
「チャッッ チャッッ チャッ チャッ」「フーン フーン フーン フーン」 「チャッッ チャッッ チャッ チャッ」というたくさんの男性による大合唱とともにダンス?が雰囲気をつくり、その中で物語が行われます。 
ラストで、1人の男性が3回も炎を素足で消すパフォーマンスがありました。最近採り入れたようです。
ひやひやもんです。消した後、ひぃひぃ言って水をかけてもらってましたもん。いくらエンターテイメント化と言えどもやり過ぎですっ。



そして、“バロンの踊り”。“ガメラン”というバリ島独自の楽器を使用して行われる踊り。良い魂と悪い魂の混在を物語化したものでした。
装飾がきれいでした♪



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